メルスモン注射剤は、昭和31年(1956年)に承認された医療用医薬品です。
国内の、安全なヒト胎盤を原料とした注射薬で、多種のアミノ酸を含祐しています。発売以来、重大な副作用はありません。安全にご使用頂けます。
次のような病気や症状の改善に使われます。
更年期障害による諸症状(のぼせ・冷え・不眠・イライラ感・頭痛・疲労・肩こり・腰痛など)の改善。又、産後、乳汁分泌が少ない方の治療に使われます。
ウイルスや細菌などに対する安全性
胎盤1つずつについてウィルス検査を実施し、HBV、HCV、HIV陰性であることが確認された安全な胎盤を原料としています。さらに、製造の最終段階に121℃・30分間の高圧蒸気滅菌を実施しており、ウィルス・最近の感染防止対策をとっております。
これまで、本剤によると思われるウィルス感染の発生報告はありません。
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)*に対する安全性
1980年代~2004年頃まで英国を中心に狂牛病が流行し、その肉を摂取が関連すると思われる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の発生が報告されました。
メルスモン注射剤は、この狂牛病が流行した時期に、それらの地域に滞在経験がある方の胎盤は原料として使用しておりません。さらに、製造工程に置きまして、塩酸による高熱処理を実施しているためホルモン及びたん白質は分解されています。
*クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)とは、異常プリオンたん白が脳内に蓄積し、進行性痴呆や運動障害などの脳症状を起こすきわめて稀な病気です。狂牛病が原因と考えられているものを変異型と称しています。
献血制限及び臓器提供制限について
世界では輸血や移植による感染が疑われる報告もありますが、これまで、メルスモン注射剤によると思われるvCJDの感染報告はありません。しかしながら、論理的なvCJD等の伝播の危険性を完全には否定できません。このため、メルスモン注射剤を含むヒト胎盤由来医薬品の使用者は、献血は出来ません。臓器提供は原則として控えることが求められています。
但し、臓器提供の場合、移植希望者が移植医から適切な説明を受けた上で、提供を受ける意思を明らかにしている場合の提供は可能です。