たかが胃腸炎、されど胃腸炎

みなさん、こんにちは。1月9日から13日までの感染症動向ですが、インフルエンザB型が、A型患者数を上回りました。また、胃腸炎も年末から見うけられます。今週は胃腸炎診療の奥深さを痛感した症例をご紹介いたします。

症例)2歳〇か月 男児

嘔吐、下痢を主訴に前日近医を受診し、胃腸炎と診断されたようです。翌日、腹痛の訴えがあり、当クリニックを受診されました。顔色不良で、機嫌が悪く、腹部膨隆し、腸雑音が鼓音を呈していました。超音波検査を行ったところ、腸管拡張が著明で、腸内容物の停留も認めました。以上の所見より、腸閉塞の診断で、高次機能病院へ紹介となりました。白色便がみられた?ということでしたのでロタウイルス感染が契機になったかもしれません。一般的に、急性胃腸炎(嘔吐・下痢症)は24時間以内に症状の改善傾向がみられます。今回の症例では、症状発現後の経過が、典型的な胃腸炎とは異なりました。診断が遅れると、腸閉塞では開腹手術にを要する場合もありますので、「たかが胃腸炎、されど胃腸炎」を痛感させられました。流行期にある胃腸炎の診断にも注意を要する一例でした。ちなみに、胃腸炎と鑑別を要する疾患で、緊急性の高い疾患に、「死の合図」の語呂合わせがあります。

死:心筋炎 の:脳炎 あ:アッぺ(虫垂炎) い:イレウス(腸閉塞) ず:髄膜炎

みなさん、体調管理には十分気を付けてください。